美術館・ギャラリー・コンサート

●言葉では表せない、自分の内面世界を知る

そのアーティストが描いている世界。奏でている世界。こいつは、今のあなたの内面世界を的確に代弁してくれているようだ。あるいは、自分の人生は、このような世界観でありたいと、強く願っている。

たとえば、クリムトの作品に縁があるなら、愛と生命に満ち、調和のある世界が、あなたの内面に存在する。もしくはそのような在り方で、生きていきたい。

ピカソの青の時代の作品展に誘われたなら、人間を愛したいのに、失うことを恐れでできないでいる、痛みと苦悩を、もっと深く、自らが受け止めるタイミングなのかもしれない。

岡本太郎の絵画展に度々誘われたなら、固定概念をぶち壊し、命を爆発させ、バカになる。そんな人生を、心深くでは欲しているのかもしれない。

東山魁夷の絵画に惹かれるなら、幻想的で静まりかえった、童話のような世界が、あなたの内側に満ちているのかもしれない。

音楽だって、これにしかり。

とにかく、言葉では表現し尽くせない、あなたの内面世界がそこにある。そいつを目で見、耳で聴いて、バイブレーションを肌で感じ、あなたのハートに刻むときだ。もちろん、時間や体力がゆるすなら、その展示会やコンサートに行ってみることをおススメする。やがて、その作品群を通して感じられる、理屈を超えたビジョンや感受性が、あなたの魂の血肉となることだろう。