贅沢しすぎ

●お金を使うことへの恐れを、抱きしめるとき

あなたはどうやら、お金を使うことに強い恐れがあるようなんだ。

「こんなことにお金を使ったら、生活が…」とびくびくしながら物を買ったり。ウキウキしたり、ときめいたりする物じゃなくて、なるだけ安い物を選んだり。

あるいはその逆で。「心底、自分が欲してる物にお金を使えば、豊かさは後からついてくる！」と、恐怖におののきながら、有り金をはたいて必死で贅沢してみたりね。

必死って、「必ず死ぬ」と書いて「必死」だろ？そんなマインドで贅沢するなんて、まったくどうかしてるぜ。「必ず死んじまう」ってのに。

いいかい？とにかく恐れを動機にして、物を買うのをやめるんだ。「なるべく安いものを買わなきゃ…（お金が無くなるから）」ってのも、貧困への恐れ。

スピリチュアルにドハマりして、「欲してる物にお金を使えば、後から豊かさはやってくる！」って、心はガクブルなのに、頭だけでカッカしながら大枚をはたく。こいつも一種の恐れ。

なぜならさ。「こうすれば、絶対お金は巡るんだから！」なんて、裏を返せば「こうしなきゃ、絶対お金は巡らない！」と言う「恐れの前提」とセットじゃないか。

まずは何でもない日常の中で、健やかでおいしいもの、美しいものを、心地よい範囲で選んでみる。普通の大根150円じゃなくて、有機野菜の大根290円を選んでみる。ファストファッションを5着買うんじゃなく、お気に入りの作家さんの服を１着買って、着回しコーデを考えてみる。大衆食堂のランチじゃなくて、豪華なサンドイッチを友達と作って、優雅に川辺でランチしてみる。そんな風に。

「あ、嬉しいな」「あ、気持ちいな」と自然に思える範囲で、自分なりのプチ贅沢をしてみること。生活を楽しむこと。お金を払う瞬間に「ああ、幸せだな」と思える状態を、あなた自身があなたのために、作ってあげることだ。
（Taurus）